

就職活動を始めた時は、実はガス会社の具体的なイメージは浮かびませんでした。しかし、説明会や面接を経て、ガスの供給は家庭、都市、産業の3つの大きな分野に渡っており、それぞれに根ざした独自のサービスや先端技術を提供し、地域社会へ貢献しているという側面を知りました。地元の人々の暮らしを支え、共に発展するという東邦ガスの熱いメッセージを感じ取ることができたので、東邦ガスを志望したのです。
私のキャリアは、他燃料から都市ガスへの切り替えを提案する営業から始まりました。営業対象は一般のご家庭です。大変な現場だと想像していましたが、伸び伸びやらせてもらえたので、仕事とは楽しく向き合えました。私が営業を担当していた期間は1年でしたが、学んだことは多く、なかでも相手にとって何が一番なのかを模索することは、実に大切だと思いました。
例えば、私があるお客さまに提案する設備の見積書を作成した時のこと。まず提案前に先輩に内容の確認をお願いしたのですが、見積書を見た先輩が「これは本当にお客さまのためになる提案なのか」と、指摘したのです。そのときの私は競合対策の手段として金額の安さを追求するばかりで、設計内容には重きを置かずに見積もっていました。しかし例え金額が上がっても、お客さまにとって最適な提案であれば、それこそが正解。金額の大きさだけではなく、お客さまに快適な生活をしていただけるような製品の提案をする方がベストだと学びました。
2年目の異動先となった計画管理課では、一般家庭に営業に行く社員をサポート・管理する立場でした。私自身が営業に回ることはなかったのですが、営業担当を統率し、成約率をアップさせるためのサポートをすることが業務でした。
現在は、ガス機器の販売、修理や増改築などに伴うガス工事の申し込みを受ける販売店「エネドゥ」の販売施策を立案しています。これまで携わった管理業務での経験を通して、自分の仕事のあり方が多くの人に影響を与えると、身をもって感じました。今でも、新人時代に先輩から受けた指摘に気付かされた思いがそのまま生きています。かつて一緒に働いた営業担当や、現在関わっている販売員にも共通して言えますが、皆さんには各々の仕事の状況が当然あるわけで、形式的な施策を管理側が講じても、いい結果は望めません。それぞれの仕事状況に応じた適切な施策を立て、ていねいに仕事の道筋を導き出してあげることが重要なのです。異動を経験し、自分を取り巻く人々が変わっても、相手のためを思う選択肢を可能な限り準備することは、仕事をする上での大切な信条となっています。
現在の仕事は、実際にお客さまと会って折衝にあたることはありません。つまり、通常の営業のように売り上げ数字をもとに出される定量的な評価は見いだせません。しかし、スタッフからアドバイスやサポートを求められると、純粋にうれしさを感じますし、頼ってくれたからこそ力になりたいと、こちらも俄然意欲がかき立てられます。人から必要とされているということは、自分自身の存在価値を認めてもらっているような気がします。また、現場からヘルプの声を待つのではなく、率先して彼らの声を聞くため会議に一緒に参加したり、今何が問題なのかを先読みする努力も怠っていません。今以上に、ますます頼られる人材になりたいと思います。