NO.2 LNG 地下式タンク建設プロジェクトでの
担当業務を教えてください。



プロジェクトの機械工事担当として、LNGの貯蔵、輸送に必要な設備機械の種類や能力、サイズなどの仕様を決定し、複数メーカーに発注。メーカー間との調整を行っていました。一昨年前に完工し、平成21年8月からLNGの受け入れを開始しています。
プロジェクトの最中には、いろんな困難がありましたね。例えば、工事進行の際には、あらかじめ安全と品質確保を最優先に、過去の工事の経験に基づいて、あらゆる事態に対応できるようルールを作成し、基準を決めています。しかしこのプロジェクトでは、屋根ブロックの組立工事の工程で、この基準に当てはめて作らなければならないのに、どうしても基準通りにいかないという事態が発生してしまったこともありました。この工事はあらかじめ屋根を24ブロックに分割することで、工期の短縮を意図していたのですが、肝心の屋根がうまくはまらなかったのです。もともと溶接構造物なので、ある程度の熱による縮みは想定していたのですが、その想定を越える縮みが出てしまい、どうにもならい。そこで、同じ条件で違う基準でも品質が確保できるか実験と検証を行い、客観的データをとって問題がないことを確証する作業を行いました。
まあ他にもいろいろなことは起こりますけど、先輩や後輩、またメーカーの技術者たちと飲みながら、あれこれ議論する中で解決策が見つかったりすることも意外と多かったりするんですよ(笑)

とても余裕をもって問題に対処していたように感じるのですが…


そうですか?結構現場は大変なんですけどね(笑)。ただ私は一期目のプロジェクトにも参加していましたから、今回が2回目になります。その分、多少は冷静に状況判断できているかもしれません。前回の経験で、ある程度の情報はインプットしているおかげで、いろいろ気付くことも多いですからね。
ただ、一期目は新入社員でしたから、とりあえず仕事を覚えることだけに必死で、周りを見る余裕はありませんでした。今回は管理者という立場になり、前回とはまったく違う苦労に直面しています。最大の課題は“人を使う”ということですね。いかに人を効率よく使うか…。経験しているだけに、つい自分でやってしまいたくなるんです。その方が早いと思ってしまって。ただ、やはりこういうプロジェクトはみんなの力を使った方が、絶対にいいものが作れるんです。幸い今回のプロジェクトもチームワークは抜群なのでいろいろ助けられています。当社の社風なのかもしれませんが、みんな誠実で真面目です。そして何より人の立場を思いやることのできる人間が多いと思います。

技術的にも人間的にも一基目の建設に比べて自分の成長を感じてますか?

そうですね。設備を作る上での技術計算などはもちろんですが、何より問題を解決する技術や交渉する技術、チームをまとめる技術など、広い意味での“技術”を習得していると思います。一番成長したと思うのは、相手の立場を考える技術の習得でしょうか(笑)大学時代に学んだ論理的な技術ももちろん役には立っていますが、結局学生時代に学んだ人間関係の築き方の方が活きているような気がします。
これから仲間となる若いエンジニアには、自分なりの思いと目的意識をもって仕事に取り組んでほしいと思いますね。ただ言われたことをやっているだけでは絶対に成長はありません。当社の魅力は若手の段階からどんどんチャンスが与えられることです。私自身もそうですが、大きなプロジェクトを経験すると、多種多様な人間と接する機会が増えますから、エンジニアとしてはもちろん、人間としても自らを大きく成長させるチャンスになります。そのチャンスをしっかり活かしてほしいですね。

大きなプロジェクトを続けて担当されてきましたが、
今後はどのような仕事に携わりたいですか?

思えばLNG工場建設一筋で10年やってきました。そろそろ違う仕事もしてみたい…と思っていたところに、一昨年前、営業部門(商業用)に異動になりました。当社の場合は、研究畑、一般消費者と関わる仕事、そして今回のようなプロジェクトなど、仕事のフィールドは幅広く、何でもやりたいことが実現できる懐の深さみたいなものがあると思います。私自身、このプロジェクトで仲間とやっていくことに自分が向いているのではと思い、今後もっと人と接するところでの仕事に携わってみたいという気持ちがあったので、これを機会にいろんな経験を積んでいこうと思います。
タンク完成時に涙してしまったのと同じくらい、これからも熱く仕事をしていきたいですね。