

モノづくりに関わることを目標に掲げて就職活動を進めていたのですが、そもそもはじめてモノづくりに興味を持ったのは、高校時代にまで話が遡ります。物理を勉強していたとき、あるテキストで遊園地のアトラクションを題材にした運動エネルギーに関する問題を目にし、その内容を読み通すと、自分が勉強して積み上げた知識と実世界が初めてリンクした不思議な感覚を覚えたのです。では、なぜメーカーでなくエネルギー業界を選んだのかと疑問に思われるかもしれませんが、私にはモノづくりに関わることに加えて、社会の基盤となる業界で自分の力を試したいとの気持ちもあったのです。東邦ガスは、ガスというインフラを供給することで社会を支え、産業の発展に貢献しています。なおかつ、ガスの供給に必要なプラント建設事業も展開していました。以上2点の事実が、私の仕事探しにかける思いとマッチしたのです。
入社後、都市ガスの製造設備の建設や改造工事を手がける部署に配属され、そこで液化天然ガスを気化させる装置の増設工事の担当となりました。装置に求められるスペックを実現させるべく、設計をメーカーに発注し、その後、実際に増設工事をスタートさせます。工事の安全管理や品質管理について、東邦ガスの代表として現場責任を担い、工事完了後の装置試運転まで見届けるのです。私は現場のトップということですから、かなり大きな仕事を1年目から任されることになりました。しかし、業務の内容やプロセスに関する知識が乏しい中で携わったわけですから、さまざまな対応が後手になり、スケジュールの途中段階で必要なレベルを十分に満たすことができない状況を作り上げてしまいました。当時の私は、焦るばかりで自ら視野を狭めて窮地に追い込んでいたのですが、顔を上げれば耳を傾けてくれる先輩方がいらっしゃる会社です。仕事状況の共有を心がければ、困難に対して皆で立ち向かうことができ、どんどん前進することができると思います。
現場としての業務は、異動を経験し、通算で7年でした。8年目からは管理業務を任されることとなり、現在は技術部技術管理グループで部内の人材育成や工事の安全について検討を行っています。現場の建造物は目に見える成果でしたが、個人スキルの上昇度や安全についての部員の理解度などは、目に見えづらく、私自身の成果としても把握しづらいです。管理の仕事は、部員にとって縁の下の力持ち的存在。私たちの支え方次第で仕事の能率や安全性が左右されます。ときには、建造物の工事進行にも影響を与えてしまう場合もあります。管理の立場になって初めてこの仕事の重要性を噛み締め、改めて背筋が伸び、部員の皆さんのためになるよう業務のベース固めに取り組んでいきたいと思います。
私は2つ目の異動先で、産休と育休を取得し、10か月職場を離れました。復職した直後は、子どもがまだ小さいこともあり、突然の発熱など、介抱が要されるときに、仕事を休まなければならないこともありました。急な休みとなると、その日に予定していた仕事を誰かに任せないとなりません。ですから毎日その日にすべき内容を細かく記して、現在私が何をどこまで進めているかが明確に分かるようにした日報を独自に作成し、できる限り業務が停滞しないで済む状況を作るようにしました。もちろん職場の皆さんの協力があったから、育休明けの公私とも厳しい期間を乗り越えることができ、今の自分があると思います。母になっても、仕事も家庭もますます有意義な毎日を送れているのは、温かい職場環境があったからだととても感謝しています。